J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 [DVD]



J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 [DVD]
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 [DVD]

ジャンル:ミュージック クラシックDVD 洋楽 音楽
収録曲:オープニング, インタビュー : 無伴奏チェロ組曲と私, インタビュー : 第1番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV.1007, インタビュー : 第2番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV.1008, インタビュー:第3番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV.1009, インタビュー : 第4番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV.1010, インタビュー : 第5番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV.1011, インタビュー : 第6番について, 演奏 : 無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV.1012,
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良い点悪い点ありますが・・きっとポーヴィチの印象が変わる!

良かった点はポーヴィチ自身の曲に対する思いが述べられていること。
音をエネルギーの上昇・下降になぞらえて、その曲がどのような性格を有しているのかを
解説していたシーンなどは「へえ?」と感心してしまった。

演奏については一言で言うと「神々しい」のだ。理屈抜きで、そう感じてしまった。
いつもどおり、思いっきりガシガシとチェロを弾くポーヴィチなのだが、
その必死さが大変美しい。思い入れたっぷりに、独特な世界を構築していく様は見事である。

しかし、気に入らない点もあった。
演奏の話ではない。それは個々人の好き嫌いの問題である。

映像の取り方だ。私自身チェロを弾くということもあるせいか、
いちいちカメラが切り替わってしまって鬱陶しい。
「あ?なんで良いところで天上撮ってんだ!」と大変残念である。

ポーヴィチが曲に入り込んでいる様、長年培われてきた美しいボーイング、
(いささかアピールを意識したのか)せわしく動く左手を、ただ淡々と映してくれれば
それだけで良かったのに。

下手に別の部分を頻繁に映しているせいで、却ってその協会の空気感、
静寂の中にズンと浮かび上がるチェロの音と雰囲気を殺してしまった感がある。

また、音と映像の動きがズレているのも気になった。

以上の点は残念でならないが、ポーヴィチファンならば是非購入をお勧めする。
また、ポーヴィチをあまり好まない方、知らない方にも見ていただきたい、と思った。

CDで聴くよりも、DVDで観ると大分印象が違うはずである。
未来のチェリストたちへの最高の贈り物

1991年フランスの教会で録音。この時ロストロポーヴッチは63才。自身最初のチャプターで語っているが第2番を40年前モスクワで、そして1960年にニューヨークで第5番を録音しているが全曲録音は初めて。そして以前の2回の録音を『どちらの場合も自分を許せない』と言っている。

全てのチェリストにとって、そして当然ロストロポーヴッチにとってもこの6曲の組曲は特別な存在だ。その特別な存在を1曲1曲自らのコメントを挟みながら、教会を借り切り、その自然なエコーの中、映像とともに残したということに彼の強い意志を感じる。彼は演奏もするが、それ以上か同等にこの聖典について多くを語る。そういう作品である。時に自身ピアノを弾きながらバッハの深淵について語り続ける。故に日本語の字幕が必要不可欠で日本語版でないと全容把握は難しいと思う。

演奏は実に深遠だ。その演奏に『単なる』のチェリストとしての彼は微塵も感じられない。物理学者アンドレイ・サハロフを擁護し、ソルジェニーツィンに別荘の車庫を仕事場として提供し、4年間かくまった男のチェロに他ならない。1978年から1990年までソビエト当局により国籍剥奪されても自ら正しいと信じるもののために生きた男の人生がチェロを弾いているのだ。稀代のチェリストの運指とともに残された演奏は、未来のチェリストたちへの最高の贈り物だろう。
巨匠の思い入れが伝わる

2007年4月27日、ロストロポーヴィチ氏が亡くなりました。
生涯をかけて磨き上げた偉大な才能が、永遠に失われたことを思うと
その損失の大きさに慄然とせざるを得ません。
しかし、同氏の藝術は決して絶えることなく後世に語り伝えられるでしょう。

バッハの無伴奏は、同氏にとって「人生でもっとも大切なもの」であり、
63歳当時、過去の録音に対する後悔を乗り越え「勇気を奮い起こして」
全曲録音に至ったことを本編の中で告白しています。
組曲に対する解釈、カザルスとの逸話など同氏の口から語られる内容は
大変興味深く、その演奏とともに何度見ても飽きることがありません。

巨匠が全霊を傾けて作り上げた藝術として、ずっと手元においておきたい
作品です。
6番プレリュードに鐘の音がかぶさる・・・

1 6番プレリュードが、教会の鐘の音からはじまり、そのエコーが消えぬうちにチェロの演奏が始まります。最初はその構成の意図が理解できなかったのですが、鐘の音の刻むリズムとプレリュードのリズムが同期するのを表現したかったのだと思います。CDのように、映像なしで音のみでも楽しみたかった私としては、とても残念な構成でした。(鐘の音も私の環境では割れて歪んだ音に聞こえます。)

2 これは演奏のスタイルの話で、好き嫌いに属する意見なのですが、6番のガボットに顕著にみられる、重音の演奏時のしゃっくりのようなメロディーのとぎれ、これが気になります。頭の中で一生懸命つないであげないとメロディーに聞こえてこない感じです

 日本ではおそらく唯一のDVD全曲版だということで購入し、その価値は大いにあったと思います。しかし、上記2点にひっかかりを感じました。
演奏も良いが、レクチャーも楽しい。

あちこち場所を変えて収録されたレクチャーが実に面白いです。教会のオルガンでベートーヴェン合唱のメロディを弾きながら「ニ長調は歓喜を表すのです」などと言ってみたり、ピアノでショパンの幻想即興曲を弾きながらチェロ組曲第一番プレリュードとの関係を語ったりします。とても含蓄のある内容で、クラシック音楽好きの人にはたまらないと思います。それにしても、ピアノソロ(それもショパン!)を弾くロストロポーヴィチの映像など、このDVD以外ではまず見ることができないでしょう。
もちろん、メインの無伴奏チェロ組曲については、何も言うことはない超名演です。



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